アロマセラピーとは
アロマセラピーは、「アロマ(芳香)」と「セラピー(療法)」が合わさった言葉です。アロマセラピーは、花や草などの植物から抽出される天然の芳香成分「精油」を用いて、心と身体のバランスを整え、人間本来の自然治癒力や抵抗力を高めます。好きな香りに包まれながら、健康に美容にとても役立つ植物の力、それがアロマセラピーです。
アロマセラピーは、言葉自体は20世紀の始め頃にフランスで生まれた、極めて新しい療法です。近年では、脳と嗅覚の関係や精油の身体に対する作用の研究が進み、世界的に愛好者は増えています。日本でも、近年になり一般に浸透してきました。最近では、より進んだ研究がなされ、アロマオイルの心身に与える効果が科学的にも確認されてきています。
アロマセラピーには、様々な施法があります。アロマオイルは、インターネットや通信販売などで気軽に買えますが、オイルの使い方を間違えると危険な場合もあります。お店の人に聞いたり、使用上の注意を正しく守ってください。
アロマセラピーは、簡単にできます。ティッシュやハンカチ、枕カバー、ポプリ、カーテン、ジュータンなど、または熱湯を入れたコップに、精油を数滴落とすだけです。このため、オフィスや外出先でも簡単にできます。
アロマセラピーの方法
アロマセラピーの方法は何種類もありますが、次のような方法が一般的です。
・芳香浴(オイルウォーマーやディフューザー、アロマライトで空気中に精油の香りを拡散させて鼻から吸入する)
・アロマバス(お風呂のお湯の中に精油を落として入浴する)
・アロママッサージ(精油をキャリアオイルで希釈してマッサージする)
・手浴、足浴(手首や足首の上まで浸る洗面器やバケツを用意し、入浴時よりやや高めのお湯を洗面器やバケツに注ぎ、オイルを1〜3滴落として、手や足を15分ほど浸す)
アロマオイルを使用するときは、注意事項を良く読み、正しく使ってください。
アロマセラピーで使うアロマオイルにも、たくさんの種類があります。イランイラン、オレンジ、クラリセージ、グレープフルーツ、サイプレス、サンダルウッド、シダーウッド、ジャーマンカモマイル、ジャスミン、ジュニパー、タイム、バジル、パチェリー、プチグレン、フランキンセンス、ベチバー、ペパーミント、ベルガモット、ベンゾイン、マージョラム、マートル、マンダリン、メリッサ、ユーカリ、ライム、ラベンダー、レモン、レモングラス、ローズ、ローズマリー、ローマンカモマイルなど、それぞれに様々な効果があります。
イランイラン
イランイランは、マレーシア語で「花のなかの花」という意味です。柔らかく、甘く、エロティックな女性的な香りで、最も女性的な精油です。
イランイランは、熱帯樹らしくエキゾチックな甘い香りを持ち、その芳香が示すとおり、性的な気分を高める催淫作用があり、密かな人気があります。芳香やその特性作用はジャスミンには及びませんが、南洋の島の新婚初夜のベットに、この花をまき散らすロマンチックな風習があります。ただし、人によっては、この香りをしつこくて重すぎると感じる場合があります。また、高濃度で長時間使いすぎると、吐き気や頭痛を引き起こす場合もあります。イランイランを使用するときは、この点を注意する必要があります。その他、瞑想時に使われることもあります。
イランイランは、心の面では、アドレナリンの流出を抑えてリラックスさせ、幸福感をもたらす効果があります。悪感情をときほぐし、抗うつ、催淫作用があります。
イランイランは、身体の面では、ホルモンのバランスを整える働きがあり、インポテンツや不感症などの性的な障害に役立ちます。 また、生殖機能、特に子宮の強壮剤にもなります。 呼吸や心拍を鎮め、整える効果もあります。
クラリセージ
クラリセージは、温かみのあるスパイシーな香りで、ストレスや、緊張、不安を和らげてくれます。気分が落ち込んでブルーな気持ちになったときに、効果を発揮してくれるエッセンシャルオイルです。血行を促進し、体を温める効果もあり、入浴やマッサージに使うと効果的です。
クラリセージは、スポーツなどで筋肉痛になったときや、肩こり、頭痛がするときにも効果的です。ホルモンバランスを整える働きもあるので、女性にとっては非常に役立つエッセンシャルオイルです。心をほぐして、創造力を高めてくれる効果もあるといわれています。
クラリセージは、心の面では、焦りやパニック状態を鎮める効果があります。 緊張をときほぐし、落ち着かせてくれます。鬱状態になっている状態を改善する作用もあります。また、産後のマタニティーブルーを回復させたり、常用していた薬などを止めたときの不安感から助け出してくれる効果もあります。
クラリセージは、身体の面では、体が緊張しているために起こる片頭痛などの不調を鎮める効果があります。喘息や喉の痛みを緩和させたり、腸内にガスがたまったときや、胃腸の不快な症状を和らげる作用もあります。男女問わずに、外因的なストレスからくる性的障害を改善したり、ホルモンのバランスを整える効果もあります。月経痛や月経前の不快な症状を緩和させたり、妊婦をリラックスさせて分娩を促進する効果もあるので、妊婦さんには特にお勧めです。
サイプレス
サイプレスのエッセンシャルオイルは、落ち着いたウッディーな香りを基調として、その中に染みとおるようなスパイシーさを少しばかり含んでいます。日本人にとっては、「ヒノキ風呂に似た香り」、と表現するとわかりやすいでしょう。サイプレスの香りは、ゆったりとした気分にしてくれ、多くの人が心地よいと感じるエッセンシャルオイルです。
サイプレスは、心の面では、心身を引き締めてくれるエッセンシャルオイルといわれています。イライラしているとき、怒りの感情が鎮まらないとき、うわついておしゃべりになり過ぎたり集中力がなくなってしまっているときなど、サイプレスの香りを嗅ぐと、心が落ち着き、安定してくる効果があります。また、心を閉ざしている人に対して、精神的障害を取り除く効果もあります。
サイプレスは、身体の面では、体液が過剰なとき(出血、むくみ、鼻血、月経過多、発汗など)に効果があります。失禁や痔疾にも効果的で、静脈瘤には大変効果があります。月経に関する障害やホルモンのアンバランス、更年期の障害を改善する効果があります。風邪や気管支炎、喘息、子供の百日ぜきなど、咳の発作を抑える効果もあります。 サイプレスは、妊娠中の使用は厳禁です。
サンダルウッド
サンダルウッドは、緊張を解きほぐしたいときに最もお勧めのオイルです。インドの寺院でよく使われている深淵な木の香り、これがサンダルウッドの香りです。この香りは、心を深く穏やかにする効果があります。
サンダルウッドには、男性の汗に含まれる物質に似た成分が含まれているといわれ、催淫効果があります。肌を柔らかくする効果もあり、乾燥肌と脂性肌の両方に使用できることから、スキンケアにも非常に人気があります。年月とともに香りと質が向上する、数少ないエッセンシャルオイルの一つです。香り立ちが弱いので無意識に多く使われがちですが、定着性に富んでいるので、少量の使用で大丈夫です。インドのマイソール産のサンダルウッドは高級品として扱われ、非常に高価なオイルです。
サンダルウッドは、心の面では、リラックス性があり、ストレスを和らげる効果があります。 精油の中では最も揮発性が低く、穏やかな効き目が持続します。
サンダルウッドは、身体の面では、喉頭炎、喉の炎症による痛みに効果があります。膀胱炎や尿路感染症に対して、消毒殺菌効果で炎症を和らげる効果もあります。 抗炎症作用や殺菌作用もあるので、ニキビや吹き出物に効果があり、乾燥肌の人のトリートメントに大変効果的です。
ジャスミン
ゼラニウムには、とてもたくさんの種類があります。華やかな香りを作るには、フローラルなオイルが欠かせません。中でもゼラニウムとラベンダーは手頃な価格であるため、揃えておきたいオイルです。
ゼラニウムは、花屋さんでもよく見かけます。その可憐な花そのもののほか、家の窓辺に置いたりすると防虫効果があることいわれ、大変人気があります。ゼラニウムからは、土と草を混ぜたような香りの中に、バラのような甘さを感じます。ゼラニウムは、その香りや特性を含め、女性向きなオイルです。
ゼラニウムは、心の面では、不安や鬱を鎮め、気分を高揚させる効果があります。ストレスを減少させ、心のバランスを取る効果もあります。
ゼラニウムは、身体の面では、ホルモン系の働きを正常にする作用があります。 月経に関係した心身の不調や、更年期の障害などに大変効果を発揮します。体液が滞留したむくみを改善し、肝臓や腎臓を強壮し、毒素の排出を助ける効果もあります。喉と口内の感染症にも効果があります。ゼラニウムは皮脂分泌のバランスをとる働きがあるので、すべての肌質に使用できます。
ペパーミント
ペパーミントには、メントールという成分が含まれています。このメントールによるスッキリとした香りが特徴的なオイルです。このためペパーミントは、鼻づまりや咳への効果が期待され、風邪や花粉症の諸症状に活用されます。また、食べすぎや飲みすぎなどにも効果的で、胃の不快感や重たさを取り去り、スッキリとさせます。ペパーミントの香りは脳を刺激するため、時差ぼけなどにも効果があり、頭痛やめまいといった頭部のトラブルに使うこともあります。
ペパーミントのほかスペアミントなど、様々なミントがありますが、もっとも一般的なのがペパーミントオイルです。ペパーミントは、アロマセラピーを始めるときに一番入りやすい、親しみのある香りです。多湿な日本ではハーブとしても育てやすく、お茶にしたり、飲み物やサラダなどに加えるなどして、エッセンシャルオイルと同じように楽しめます。
ペパーミントは、心の面では、 神経の疲労、鬱状態を和らげる効果があります。 怒ったとき、ヒステリーを起こしたときに、神経を鎮めてくれます。
ペパーミントは、身体の面では、暑いときには冷却し、寒い時ときは温める効果があります。鼻づまりや咳などの呼吸器の不調にも効果的です。 また、胃腸器官の不調や乗り物酔いにも効果的です。冷却作用があるので、歯痛、頭痛、筋肉痛などを和らげる効果があります。
マージョラム
マージョラムは、スッキリとした中に甘さとハーブらしい清々しさが見え隠れする香りを放ちます。その香りは、孤独感や寂寥感を軽減するのに役立つといわれています。深いリラクゼーション効果も期待できるため、睡眠時の香りとして効果的です。
マージョラムは、古代ギリシャの時代から、薬草として用いられてきました。ヨーロッパの庭園では欠かすことができない、何種類ものマージョラムがあります。オイルを採取するのは、スィートマージョラムです。スィートマージョラムは地中海地方で栽培されていますが、フランスで生産されているものが多く出回っています。マージョラムの香りは、ややスパイシーなハーブ調の香りで、どちらかといえば男性向きです。
マージョラムは、心の面では、精神を鎮めて、落ち着かせる効果があります。 不安、悲しみ、寂しさから救い、ストレスを改善する効果もあります。
マージョラムは、身体の面では、局部的な冷えや肩凝りなどを改善し、筋肉痛や関節痛などに効果的です。 血液循環を良くして身体を温め、風邪や気管支炎、喘息などにも効果があります。また便秘にも効果を発揮するといわれています。
ラベンダー
ラベンダーは、古代から薬用植物として知られています。沐浴をしたり、ラベンダーの小枝を焚いて流行病を防いだりしていました。ラベンダーは、アロマセラピーでは最もよく知られているエッセンシャルオイルです。ラベンダーといえば、多くの方が、北海道の富良野の雄大なラベンダーファームを連想されることでしょう。
ラベンダーに多く含まれる酢酸リナリルという成分には、痛みを和らげ、神経を鎮静させる効果があります。そのため、頭痛や月経痛などに有効です。また、睡眠や不眠の改善にも効果があります。さらにラベンダーの香りには、怒りを和らげ、中枢神経のバランスを回復させる働きもあります。
ラベンダーは、心の面では、神経の緊張や不安をやわらげる効果があり、安眠作用があります。心配事やイライラ事があってなかなか眠れないという人に、効果的なオイルです。
ラベンダーは、身体の面では、頭痛、特に鋭い痛みに効果があります。 殺菌力が強く、鎮痛作用もあるため、風邪に効き、風邪の予防にも効果があります。火傷にオイルを直接塗ると、驚くほど効果があります。殺菌効果によって、傷口を守ってくれる作用があるのです。
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